2010年06月16日/ トーマ・ヒロコ

通勤電車でよむ詩集

通勤電車でよむ詩集 (生活人新書)
小池昌代編著「通勤電車でよむ詩集」(NHK出版 生活人新書)を買った。トーマ・ヒロコさんの詩が収録されているので注目していたのだけど、予想以上に良い。

古今東西の詩から41篇が選ばれている。それぞれの詩のあとに添えられた、小池氏による5~6行のコメントが面白く、鑑賞の参考にもなる。まさに寸評。

どんな詩人のどの詩が載っているかは、あえて書かない・・・・・・と思ったら、アマゾンに全部載ってますね!

トーマさんの詩のなかから「ひとつでいい」が選ばれたのは、コメントでも触れられているように、この詩が時代をあらわしているとされたからのようだ(この詩はトーマさんのサイト「リュウキュウ・ガールのうた」でも読める)。

おきなわ文学賞の選評で、宮城隆尋さんがトーマさんの「冬の花」について、「スローガン的になってしまって惜しかった」という主旨のことを述べていて、私も共感した。翻って、「ひとつでいい」には、救いがない。でもそこが良くて、「ああ、確かにそうだ」と思わせる。透明な声がする。

私がこの詩に初めて触れたのは、2006年に東京の明治学院大学で行われたポエトリー・リーディングで。この詩のネガティヴさと、トーマさんの凛とした声とのギャップが印象に残っている。帰りぎわに「おつかれ!」と言ったら、苦笑いされた。そりゃそうだ。

ちなみに、まだ41篇ぜんぶは読んでいない。ふと手にとって、ひとつかふたつ読み、すぐ閉じるという読み方をしているからだ。私にとって、詩を読むことはひとつの扉を開けるようなもので、いつも少し勇気がいる。だから無理しないように、少しずつ開けている。


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Posted by あゆ at 00:15│Comments(2)
この記事へのコメント
あゆさん、おひさしぶりです!
通勤詩集、読んで下さったんですね。
ありがとうございます。
いろいろお伝えしたいことがありますので、
近々メールします☆
Posted by トーマ・ヒロコトーマ・ヒロコ at 2010年07月19日 18:22
トーマさん、コメントありがとうございます!
唐獅子、まだ読めていないので、読むのを楽しみにしています。

メールお待ちしてますね♪
Posted by あゆ at 2010年07月20日 02:16
 
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