2008年05月04日
夢
いたずら好きなもので、それといわず虚構の世界をメインにしてみたのですが、あまりに唐突すぎたようです。間隔が空いてしまったことも合わせて、申し訳ないことです(これからも月刊ないしは季刊の状態でいくと思いますので、ご了承ください)。
そして、模様替えも済んだところで、以下は前回からの続きです。お付き合いくだされば幸いです。ちなみに、このシリーズは「青の砂漠の男」というカテゴリーにまとめることにします。
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ようやく終わった。この館も、少しはすっきりした。働きすぎて体中が痛い。新しいシーツに仰向けになって、下の階からもってきた例の日記を何となくひらく。驚いたことに、いつのまにか、何か新しいことが書かれている。
読みながら、いつのまにか眠りに落ちる。こう書くとき、私は眠りながら書いている。あとから思い出しているのではない、眠る私と、書く私がいるだけだ。
青の砂漠を夢に見る。私の生まれたところだ。夜になると、月も砂も、みな青く光って見えるので、青の砂漠と呼ばれている。オアシスはそんなに多くない。そのなかのひとつが、私の故郷になる。
青の砂漠にすわって、私はまたアルデバランを見ていた。遠い星は焦点からうまく逃れる。あきらめて少し横を見る、すると、たちまち機嫌を直したアルデバランが現れる。子どもの頃から知っていることなのに、何だか妙にうずうずしながら、しかたなく焦点をそらし続けた。ああ、言語のようだ。
そして、模様替えも済んだところで、以下は前回からの続きです。お付き合いくだされば幸いです。ちなみに、このシリーズは「青の砂漠の男」というカテゴリーにまとめることにします。
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ようやく終わった。この館も、少しはすっきりした。働きすぎて体中が痛い。新しいシーツに仰向けになって、下の階からもってきた例の日記を何となくひらく。驚いたことに、いつのまにか、何か新しいことが書かれている。
今年に入って読んだ、沖縄文学系の作品。
崎山多美: クジャ奇想曲変奏 (すばる 3月号)
大城立裕: 首里城下町線 (新潮 2月号)
崎山作品には、なんと「連作完結」とある。去年も精力的にすばるに短編を発表していると思ったら、そしてどの話も雰囲気がつながっているように感じていたら、連作だったのか。本になるとしたら楽しみ。それから、いまコピーを見て思い出した。この作品は図書館でコピーしてきただけで、まだ読んでいないんだった。大城作品を先に読んでいて、図書館を出る時間が来たんだった。その大城作品は、舞台が私の地元で、何だかくすぐったかった覚えがある。
それにしても、印象になってしまうけど、大城立裕の言葉のつくる空間は、照明が隈なく照らされている。言葉が、その空間と読者をへだてる(ことによってつなげる)ガラス窓だとしたら、それは透明で、言葉の空間で起きていることがよく見えるようになっている。
それに対して、私がこれまで読んだ崎山作品は、言葉のつくる空間に闇が多い。そして向こう側が闇だと、ガラスは鏡にもなる。言葉の窓はとたんに存在感をもって、こちらの姿をちらちらと映しかえして見せる。窓のむこうの、容易に姿をあらわさない世界に不安を感じながら、なぜ自分はいまこの窓に向かっているんだろう、と読者に自問自答させるような言葉。
もちろん、ストーリーの内容が明るいとか暗いとかいうことではない。どちらも小説だから、言葉の素材としてはそんなに違わないはず(私のなかではガラス窓など透明なもののイメージ。ちなみに詩は鏡。べつに決めつけたくはないけど)なのに、その見え方が違うということ。照明というのは作者の操作のイメージ。とはいえ、崎山多美が操作を放棄しているということではない。むしろ、照明を落とすのが彼女の操作の大きな部分じゃないか、という気がする。具体例がすぐには挙げられないし、見当違いかもしれないけど。要するに、私にとっては崎山の小説を読んでいる時のほうがドキドキする。
読みながら、いつのまにか眠りに落ちる。こう書くとき、私は眠りながら書いている。あとから思い出しているのではない、眠る私と、書く私がいるだけだ。
青の砂漠を夢に見る。私の生まれたところだ。夜になると、月も砂も、みな青く光って見えるので、青の砂漠と呼ばれている。オアシスはそんなに多くない。そのなかのひとつが、私の故郷になる。
青の砂漠にすわって、私はまたアルデバランを見ていた。遠い星は焦点からうまく逃れる。あきらめて少し横を見る、すると、たちまち機嫌を直したアルデバランが現れる。子どもの頃から知っていることなのに、何だか妙にうずうずしながら、しかたなく焦点をそらし続けた。ああ、言語のようだ。
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